平日は朝が早くて睡眠不足ぎみ。せめて週末ぐらいはたっぷり寝ようと考えているひとは多いはず。 しかし、よく寝たはずなのに体調がすっきりしない。特に休み明けは辛いことはありませんか? 睡眠の専門家によると、週末の朝寝坊は「時差ボケ」という以外な落とし穴を生むといいます。
■そもそも時差ボケとは
身体には約24時間周期の体内時計が備わっており、睡眠や覚醒、血圧やホルモン分泌など様々な働きを調整しています。時差の大きい地域に飛行機で行くと、体内時計と生活時間の間にズレが生じるなどし、眠気や食欲不振、集中力低下といった症状がおきやすくなります。
■社会的時差ボケ
時差ボケは海外旅行だけでなく、普段の生活でも睡眠時間の乱れで起きます。夜更かしや朝寝坊、長時間の昼寝などで体内時計が乱され、時差ボケのような症状を招く。これを「社会的時差ボケ(Social Jetlag)」 と呼び、注目されています。
「社会的時差ボケ」で典型的なのが、夜勤などの交代勤務です。交代勤務者は睡眠障害だけでなく、がんや肥満、高血圧、糖尿病、うつ病などのリスクが高まると報告されています。
交代勤務者より深刻ではなくても、夜型生活や週末だけの朝寝坊でも社会的時差ボケを起こしやすく、頭の働き低下したり、昼間の眠気や抑うつ傾向が増したりするという報告もあります。
■社会的ボケの原因
朝食は体内時計のズレを修正する重要な役割を担っています。週末の朝寝坊は、朝寝坊に加え遅い朝食という習慣で体内時計の乱れが一層すすむと考えられます。
■それでも休日は睡眠時間をとりたい
一番身体に良いのはいつもと同じ時間に寝て、同じ時間に起きることですが、休みの日くらいゆっくり寝たい人も多くいます。 なるべく1時間程度のズレで押さえ、朝寝坊ではなく就寝時間を早めいつもと同じ時間に朝食をとるようにすると時差ボケ予防になるでしょう。