慢性疲労症候群

投稿日:2012年4月26日|カテゴリ:医療コラム

ある日突然、全身の倦怠感に襲われ、極度の疲労感や微熱などが何ヶ月も続く。
心の病気ではなく、脳機能の働き低下などで発症すると考えられているが詳しい原因は不明で、根本治療法もなく、周囲に誤解され患者が苦しむ例もある。
また、診断の際に「風邪」や「うつ病など精神疾患」と見分けるのが難しく誤診される場合も多い。

■主な症状・発症年齢
・日常の軽い動作をしただけで強い疲労感を感じる
・微熱や頭痛、体が痛む、座っているのも辛い
・重症の場合は、寝たきりになる
・眠れない、集中力が続かない
日本には30万~40万人の患者がいるとみられており、働き盛りの20~50歳に多い。

■考えられる発祥の仕組み
インフルエンザ感染など、過重労働、睡眠不足、人間関係のストレス、科学物質などの外部要因を受けることで、免疫力が落ち、体内に潜むウイルスが 再活性化され、免疫関連物質が多く作られ、脳や神経などに影響する。そうすると、強い疲労感、微熱、痛みなどの症状が発症すると考えられています。
特に、患者に多い性格は・・・・
・仕事熱心で完璧にこなそうとする 。
・社会的活動が高い 。

≪こんな症状が表れたら、慢性疲労症候群の可能性も≫
①全身の倦怠感は急激に始まった。
②十分に休息しても回復しない 。
③疲労感は現在行っている仕事や生活習慣病のせいではない。
④極度の疲労のために月に数回は社会生活や仕事ができない 。

≪慢性疲労症候群の治療≫
根本的な治療法がないため、現在は免疫力を高める薬や痛みを和らげる薬、細胞にストレスを与える活性酸素を減らす薬などを投与している。向精神薬を使う場合もある。こうした治療で改善するのは約4割です。
病気を確実に防ぐ方法はないが、疲れを感じたらまず休息することが重要。
また日常のストレスを上手に解消するすべも身につけたい。
休んでも疲れが取れず微熱などが続く場合は、医療機関を受信して症状を詳しく伝えましょう。