頭の薄毛・抜け毛を防ぐには

投稿日:2013年4月4日|カテゴリ:医療コラム

頭の薄毛や抜け毛を予防するには、効果が認められている医薬品を使う以外にも、日常生活で気を付けるべきこともたくさんあります。

【頭髪の構造】
毛細血管から栄養を吸収、毛母細胞で毛幹をつくる。午後10時〜午前2時に最も成長するとされる。

【生活習慣での予防法】
<洗髪について>
● 汚れやほこりは湯洗いで落ちる。シャンプーは泡立ててから髪につける。指の腹を頭皮に当ててマッサージするように動かし、余分な皮脂を浮かして除去する。
頭皮を傷つけないよう爪は立てない。頭頂部の洗い残しに注意。

● しっかりすすぐ。泡などが残ると湿疹やかぶれの原因になる。

● 夜に1日1回で十分。2回以上の洗髪は皮脂の過剰分泌を促し、頭皮や頭髪に悪影響を与える可能性がある。

<食事について>
● 肉、魚、卵、乳製品、大豆など
→ 頭髪の減量となるタンパク質が豊富

● 緑黄色野菜やレバー、果物、ナッツなど
→ 頭髪の生成を促すビタミンB群、A、C、Eが豊富

● カキやうなぎ、海藻など
→ 頭髪の生成を促す亜鉛が豊富

【頭のマッサージ予防法】
● つぼを刺激する
指の腹で*百会などのつぼを1回5秒ほど押し、ゆっくり力を抜く。3回程度繰り返す。爪を立てずに、指で頭皮をこすらない。「少し痛いが気持ちがよい」程度にとどめる。
*百会:頭頂部にあるつぼ。両方の耳に親指を入れ、両方の手のひら全体で頭をつかむようにしたときに、中指の先が合わさる点にある。

● 頭全体をほぐす
・ 頭頂部に両手の指の腹をあて、小指を額の生え際に沿って移動させつつ、耳の上まで順に指圧しながら下ろす。
・ こめかみ付近に両手の指の腹をあて、後ろ方向へ円を描くように回しながらほぐす。

【その他注意点】
●過度な減量は髪の成長に悪影響を及ぼします。ダイエットは1ヶ月に体重の5%までが限界。それ以上減らすと、髪に栄養が十分に届かずホルモンのバランスが崩れて抜け毛のリクスが高まる。

●ストレスやタバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、髪の毛に十分な栄養が届かなくなる。
お酒の飲み過ぎも肝臓に負担をかけ、髪の毛に必要なたんぱく質がつくられなくなる恐れがある。

●紫外線は頭皮の皮脂を酸化させ抜け毛につながる。外出時にはゆったりとして通気性の良い帽子をかぶる。
紫外線が多いのは、真夏の暑い時期だけだと思われがちですが、実はそうではありません。紫外線は一年中降り注いでいます。特にその照射量は4月頃から増加。

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脱毛症には髪の毛が成長している途中で抜けてしまう円形脱毛症などの成長期脱毛と、成長期から休止期に移って抜ける男性型脱毛症(AGA)など休止期脱毛の2種類があります。
このうちAGAについて、日本皮膚科学会は診療ガイドラインで、男性に「強く勧められる」薬効成分としてミノキシジル(育毛剤)とフィナステリド(飲み薬)を挙げています。このことからも、AGAは薬で治療効果を期待できる症状だといえます。
薄毛は湿疹や炎症など他のトラブルを併発しているケースも少なくありません。毛髪と頭皮にやさしい生活習慣を続けつつ、気になる症状があったら医師に相談して適切な治療を受けることをおすすめします。