「痛風対策、生活改善で」

投稿日:2014年6月3日|カテゴリ:医療コラム

暑くなる季節は、「痛風」の発作が多くなります。発刊などで体内の尿酸の濃度が高まるのが原因といわれています。痛風は飲み過ぎや食べ過ぎ、食事の欧米化のため若い男性の間で増加しています。

【痛風の症状】
初めて痛風に見舞われる人の70%以上が親指の付け根に症状が出ます。足の親指の付け根などが腫れて激痛に襲われます。風が吹くだけで痛む、骨折した際の痛みより強烈などと表現されることがあります。

【痛風の原因】
痛風は尿酸値が高い状態が続くと起こります。徐々に尿酸が結晶化し関節にたまり、何らかのきっかけで結晶の一部が崩れると、白血球が異物と判断し患部で炎症が起きます。

尿酸は男性ホルモンの働きで体内で増えやすいため、患者の9割以上は男性です。女性は女性ホルモンの影響で体内の尿酸濃度は低くなりますが閉経後はリスクが高まります。

遺伝子のタイプが発症しやすさに関係していることも明らかになってきています。発症しやすい遺伝子タイプの人は一般的な人と比べると発症リスクは 3倍以上ともいわれます。しかし江戸時代以前、日本の痛風患者がゼロに近かったといわれていることからも食生活や肥満に気をつければ発症リスクの高い遺伝 子を持つ人も発症を避けることは可能でしょう。

【痛風の予防と改善】
○お酒は控えめに
食生活や肥満に気をつけ適度な運動をするようにしましょう。
また、尿酸はプリン体という物質から作られます。それを抑えるためにビールなら1日中瓶1本、日本酒なら1合に抑えるなど適量を守り、週2日はお酒を飲まない日を設けることも大切です。
○酒のつまみにも注意を
また、お酒だけではなく酒のつまみも注意が必要です。鳥や牛などのレバー、マイワシ、マアジなどの干物、カツオ等にはプリン体が多く含まれています。
○十分な水分接種を
十分な水分接種も大切です。尿の量が増えると尿酸の排出量も増えるためです。水やお茶などで十分に水分を摂るようにしましょう。

【生活習慣の改善で健康的な生活を】
尿酸値を高める食生活を見直し、食事や運動などに気をつけることは痛風だけでなく高血圧や糖尿病など他の生活習慣病の予防にもつながります。健康的な生活のためにも正しい生活習慣を送るようにしましょう。