日本脳炎(予防接種を受けてください)

投稿日:2012年4月11日|カテゴリ:医療コラム

脳に重い障害を起こす日本脳炎は有効な治療法がないため、ワクチンの予防接種が重要です。ワクチンが原因とみられる副作用が報告されたのを機に接 種が事実上中止になりましたが、新ワクチンが承認され、一昨年から国は再び接種を勧奨するようになりました。ただ、中断していた空白期に接種しなかった子供も少なくありません。専門家は、自治体から案内が来たら忘れずに接種してほしいと呼びかけています。

日本脳炎は原因となるウィルスが感染して起こる急性脳炎です。ウィルスに感染した豚を蚊が刺し、さらに蚊が人を刺すとうつります。ただし、ウィル スに感染しても発症するのは100人から1000人に1人程度で、大半は症状が表れないといいます。また、人から人にはうつりません。

ウィルスの潜伏期間は6日から16日で、その後に高熱や頭痛、けいれん、嘔吐、意識障害といった症状が表れます。発症すると約20%から40%が亡くなります。神経系の後遺症が出る例も多いです。

「定期接種2期4回」
定期接種は2期4回で、第1期は生後6ヶ月以上90ヶ月未満の間に3回、第2期は9歳以上13歳未満の間に1回となっています。厚生省は標準的なスケジュールとして、3歳に2回、4歳に1回、9歳に1回受けるよう勧めています。

厚生省は空白期で接種しなかった子供が定期接種を受けられるように対策を取っています。通常は市町村から接種をよびかける通知が届きます。