今年1月、国内ではじめて重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ウィルスの感染者が報告され3月13日までに8人の患者のうち5人が死亡しています。このウィルスを持つマダニにかまれることで感染する病気です。
動物から人へ感染する病気は他にも狂犬病や猫ひっかき病など様々ありますが、正しく動物と接して日常生活で注意すればその多くは防ぐことができます。
【動物から感染する病気の種類と主な症状と病原体を持つ主な動物】
猫ひっかき病………リンパ腫の腫れ………猫
レプトスピラ病…… 発熱、倦怠感、頭痛………ネズミ
ライム病………… 紅斑、疲労感………ネズミ、野鳥
日本紅斑熱………発熱、発疹………シカ、ネズミ
トキソプラズマ症………抗体を持っていない妊婦は流産の可能性………猫
カプノサイトファーガー感染症……発熱、倦怠感………犬、猫
オウム病…………発熱などインフルエンザのような症状………インコ
サルモネラ感染症………嘔吐、腹痛、下痢………カメ
皮膚糸状菌症…………水虫、頭部白せん………犬、猫
【感染の原因】
動物にかまれる、ひっかかれる。動物の糞尿、唾液。感染動物の血を吸ったダニ、ノミ、蚊。など
【感染を防ぐには】
◇ペットからの感染
◆犬や猫は混合ワクチンを接種する。
◆動物を触ったあとはしっかり手を洗う。
◆寝室やキッチンに入れない。
◆猫の爪は切る。
◆飼育環境を清潔に保つ。
◆子どもがペットと接するときは大人も一緒に。
◆散歩のあとは動物の体をダニ等がいないか確認、よく拭く。
◆犬や猫に屋外でねずみなどの野生動物を捕獲させない。
◆散歩でふんを取るときは紙だけだと指先が汚染される可能性があるのでビニール袋を使う。
◇アウトドアでの感染
◆肌を露出しない。
◆虫よけ剤をつける。
◆野生動物や死骸、ふんに近づかない。
◆川の水を飲まない。
◆帰宅後は体を十分に観察、ダニが付いていたらダニの体の一部が残らないよう注意しながら速やかに取る。
◇海外旅行での感染
◆渡航先の感染情報を事前に調べ、可能なワクチンを接種する。
-厚生労働省検疫所(http://www.forth.go.jp/)
◆ペットや野生動物に触らない。
-日本では1956年以降発症の無い狂犬病も海外では注意が必要。
犬だけでなく猫、アライグマ、コウモリなどから感染することも。
ペットも家族の一員として子どもと一緒に遊ばせる家庭も増えていますが、10歳以下、特に乳幼児が室内犬に噛まれたり猫にひっかかれたりする事故 が増えているそうです。また、犬や猫以外にもカメはサルモネラ菌を持っていることが多く、インコはオウム病の原因となる病原体を持っているものもいます。 子どもが動物や動物や動物を触った手を口にしないように気をつけましょう。