下肢静脈瘤の治療には、結さつ術、ストリッピング術(抜去術)、硬化療法、弾性ストッキングの方法があり、静脈瘤によって以上の方法を単独でおこなったり、組み合わせておこないます。いずれも当院では日帰り手術でおこなうことができます。最近、レーザー治療も行われており、以前まで自費診療だったのですが、当院では、2011年1月より保険適用になったELVeSレーザーを導入致しました。
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結さつ術
血管エコーで静脈の弁不全の位置や分枝の状態を確認し、局所麻酔で1-1.5 cm程度の皮ふ切開を数箇所いれ、静脈を結さつ、離断します。術後包帯を巻き、普通の生活が送れます。また、当院では術後の消毒、抜糸をしなくていい方法で行い、傷もほとんど目立ちません。
抜去術
主に大伏在型の静脈瘤に対して行います。当院では麻酔方法を工夫し、局所麻酔下で行っています。これによって手術の低侵襲化が可能となりこの方法でも術後は歩いて帰っていただくことかできます。したがって、全身麻酔の危険性を軽減させ、さらに入院費の必要がなくなり患者様にとって非常にメリットのある方法です。また、結さつ術同様、術後の消毒、抜糸をしなくていい方法で行います。
硬化療法
主に網目状型やくもの巣型の静脈瘤や手術後の遺残静脈瘤に対して使用します。硬化剤を非常に細い針を使って静脈瘤に入れます。時間は数十分で、数回行う必要があることがあります。
弾力ストッキング
以上の方法を行った後には必ずはいていただいています。治療後の効果をあげるため、また、今後の再発を防ぐためもあります。
高周波アブレーションカテーテルによる治療
皮膚に開けた小さな開口部から高周波アブレーションカテーテルを罹患静脈に挿入し、カテーテルから放出される熱により静脈壁を収縮させ、罹患静脈を閉塞させてしまう治療法です。
カテーテルを挿入するためのわずかな侵襲で治療することができます。